アメリカ合衆国で、2007年に違法薬物を初めて使用した人々の間で最も多く使用されていたのは、マリファナと処方鎮痛剤でした。12歳以上の年齢層では、その数はほぼ同数です。医療目的以外での鎮痛剤の使用は12%増えています。
アメリカでは、高校3年生の1割が処方鎮痛剤を乱用していることを認めています。
鎮痛剤の乱用は、処方薬乱用に関する問題全体の4分の3を占めています。アメリカの規制医薬品の中で、医療以外の目的に転用され、乱用されているケースが最も多いのは、鎮痛剤のヒドロコドンです。
メタドンは、かつては薬物中毒の治療施設で使用されましたが、現在では医師により鎮痛剤として使用されています。2007年には、アメリカのフロリダ州だけで785人もの死亡事故を引き起こしたと見られています。
アメリカでは高齢者による処方薬乱用も急増しています。特に目立つのは、ザナックスなどの抗不安薬やオキシコンチンなどの鎮痛剤です。
イギリスでは、ソルパデインやニューロフェン・プラスといった鎮痛剤に依存している人が何万人もいると言われています。
医師やリハビリテーションの専門家は、鎮痛剤の乱用は最も治療が困難な中毒のひとつであると報告しています。