このアンフェタミン系の薬品は他のタイプの覚せい剤と同様、食欲の減退、不眠症、心拍数の上昇を引き起こしています。この薬物の多量服用、特に注射あるいは吸引による乱用は、身体を極度の緊張状態に置き、心臓にかかる負担は致命的なものになることがあります。
十代でリタリンを長期にわたって常用していた人は、ある日スケートボードをしている間に突然倒れました。心臓発作による死でした。
リタリンの注射には、さらに恐ろしい身体への影響があります。メチルフェニデート(リタリンの化学名)という化学合成物は完全な水溶性ですが、その錠剤には不溶性の微粒子が混合されています。これらの固体物質は、血流に注入されることにより毛細血管を塞ぎ、肺や目に深刻な損傷をもたらしています。
身体への影響に加えて、この薬物は短期的な使用でさえ深刻な感情の問題を引き起こします。幻覚症状や、精神に異常をきたしたような行動もしばしば見られます。
テキサス州の調査員は、リタリンを常用すると、ガンにかかる危険性が増す場合があることを明らかにしました。この調査によれば、メチルフェニデートを処方された10数人の子供たち全員に、ガンの危険性を示す遺伝子の異常が見られました。