エクスタシー
「レイブ・パーティーで、エクスタシーを死ぬほど飲んで、何時間もの間『俺はオレンジだ、皮をむかないでくれ! 俺はオレンジだ、皮をむかないでくれ!』と繰り返している人を見ました。自分はハエだと思い込み、ずっと窓に頭を打ち付けている人もいました。」 リズ
「レイブ・パーティーは別に悪くないよ。エクスタシーを取りさえしなければね。でもレイブが始まればすぐに、エクスタシーを止める奴がバカに思えてくる。すごいものに出会ったような気分になって、それに反対する 奴はおかしい、と信じ込むようになるんだ。エクスタシーにはまりだしたら、もう手遅れだね。どんどんのめり込んでいくんだ。」 パット
「今幸運にも生きていますが、心の傷は何年経っても癒えないままです。この薬物を取ったことの代償を一生払い続けなければならないのです。考え付く限りのあらゆることを経験しました。」
「憂うつ、不安、ストレス、何度も繰り返される夜中の悪夢、そしてひどい頭痛 ― エクスタシーを取ったせいで苦しんでいることはまだまだあります。ある晩、ほんの数粒のエクスタシーとアルコールを飲んだだけで、危うく死ぬところでした。この薬物は本当に命取りです。死なずにすんでよかったと思います。この悪夢のような苦しみに四六時中さいなまれることがどれほど辛いことか、表現しようがないほどです。汗びっしょりで目覚めるたびに、それがただの悪夢だったことにほっとして、神様に感謝します。そしていつかこの悪夢が消え去るようにと祈るのです。薬物で酔ったり、『ハイ』になることくらい愚かなことはないと思います。」 リズ
「エクスタシーは楽しくて、害のない薬物だと言っている人たちがたくさんいます。知らないのは怖いとしか言いようがありません。」
「それなりに真面目に生きてきた私が、5ヵ月も夢を追いかけている間に、物事に何の注意も払わない人間に変わってしまいました。『ハイ』になればなるほど、闇の中へ、孤独な場所へと深く陥っていきました。眠りにつくと、悪夢を見て震えました。肌が青ざめ、頭がずきずき痛み、被害妄想を抱くようになり始めましたが、こんなことは別に普通のことだと思い、一切気にしないようにしていました。あの夜、自分は死にかけているんだと気付くまではね。」
「エクスタシーは、力、目標、夢、友人、住む場所、お金、そして何よりも正気さを奪い去りました。自分の将来や健康はどうなるのだろうと毎日が不安です。問題は山積みですが、ひとつひとつ解決していこうと思っています。幸運にも死なずにすんだのですから。」 リン
「エクスタシーのせいで頭がおかしくなった。ある日、リンゴをかじるような感じでガラスのコップにかじりついたことがあった。口の中がガラスの破片で一杯になった時、やっと自分が何をしているのかに気付いた。1時間もぼろきれを噛みちぎっていたこともあった。」 アン