ベネズエラの薬物乱用率がどのようにして40%減少したのか
1997年にマリオ・チリノスは、いとこのふたりがベネズエラの大きな麻薬密売組織で働いていることを知りました。 しかし、それについて成すすべもなく、彼らは薬物抗争の犠牲者となりました。
この国を変えようと彼が決心したのは、この時でした。 それから10年後に、彼は「真実を知ってください:薬物」キャンペーンのことを知りました。
チリノスは早速、犯罪多発地域で「真実を知ってください:薬物」の小冊子の配布を開始しました。 それから故郷のマラカイボ市で、彼はDr. ラファエル・ベロッソ・チャチン大学と提携し、そこで643人の教授をトレーニングしました。
次にチリノスは、宗教コミュニティーに取り組み、50以上ものカトリック、アドベンチスト派、バプテスト派、その他の宗派団体に「真実を知ってください:薬物」のプログラムの提供をトレーニングしました。 それから彼らは、それを2万人のベネズエラ人に提供しました。 「彼らは毎週のように電話をしてきて、教材を求めてきます。 彼らは聖書を右脇に抱え、『真実を知ってください:薬物』の小冊子を左脇に抱えていました」とチリノスは語ります。
間もなく、チリノスはマラカイボの500人の兵士から成る大隊に演説するために招かれました。そこで彼が知ったのは、10人中7人の兵士がマリファナ、コカイン、その他の薬物を乱用しているという紛れもない事実でした。 結果、彼は、ベネズエラの国家警備隊、陸軍、空軍の4千人を超える兵士たちに講演を提供しました。
チリノスは次に民間企業に目を向け、13万5千人以上のベネズエラ企業の役員とスタッフを教育しました。 これらの企業のうち29社が、べネズエラの薬物の教育をさらに支援するために、200万ドル以上の寄付を行いました。
彼は自分が変化を起こしていることに確信を持ちました。その証拠は統計値に表れています。プログラムを持ち込んだ学校では薬物使用率が平均して40%減少したのです。この業績はベネズエラの全国薬物防止局から正式に讃(たた)えられました。
このキャンペーンへの最高の賞賛として、チリノスはスリア州議会の薬物防止法の顧問に任命されました。 そのすぐ後、議会はこのプログラムを検討し、州のすべての学校で「真実を知ってください:薬物」の教育を毎週行うというチリノスの提案を承認しました。 ベネズエラ政府はそれに倣い、国のすべての学校で、薬物教育を行うことを義務付ける法案を可決しました。
自分の業績に誇りを持ちつつも、チリノスはまだまだ満足していません。 彼のターゲットは、ベネズエラの4分の1の人口(750万人)に真の情報を与えることです。
「私たちの使命は始まったばかりです」と彼は言います。
行動を起こす
薬物乱用を止める方法と、その手段も得る
2014年のワールドカップに向けて、世界的に約10億人が動くことを考えると、大衆にリーチするスポーツの威力がわかります。 ですから、世界中の「真実を知ってください:薬物」の支部が世界中で動き回っているのも不思議ではありません。
イタリアの「真実を知ってください:薬物」ミラノ支部では、警察と市議会議員が勝利を争う「薬物にNO」サッカー・トーナメントを組織しています。
また、ドイツのBMXワールドチャンピオンが、自転車による一連の離れ業を開始する前に、薬物に関する真実の講義を、学校の体育館で青少年たちに提供しています。
それから、フェノムズとして知られる、南アフリカのバスケットボール・チームが、ゲーム中に「薬物のない世界」の横断幕を掲げ、ファンの人たちに薬物を乱用しない生活を奨励しています。
このように世界中で、あらゆる種類のスポーツが若者たちに「真実を知ってください:薬物」を紹介する効果的な手段となっています。
あなたの助けが必要です。
「薬物のない世界のための財団」を支援し、若者たちを有害な薬物から守りましょう。 皆さんの寄付により、当財団の教育資料を無償で学校、青少年団体、その他の団体および個人に提供することができます。 皆さんの善意の支援により、若者たちが心身ともに健全で薬物と無縁の人生を送れるように、正しい知識を持たせることが可能になります。